鳥取震災支援

病院のできごと

10月21日に発生した震度6弱の鳥取県中部地震。香川でもだいぶ揺れて怖かったですね。
10月末から先週にかけて職員が9名震災支援に参加し、地域訪問、がれきの片づけ、避難所訪問に参加してきました。
地域訪問に参加した医局事務課課長から報告が届いたので、お知らせします。

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「10/30、職員と香川医療生協の組合員さんと計3人、自家用車に乗り合わせて鳥取県倉吉市へ鳥取地震の震災支援に行ってきました。
鳥取医療生協くらよし会館には、すでに中国、近畿地方からの約50人の支援者が集まっていました。

午前のミーティングで、前日からの報告や被害状況の概要の説明があった後、今回の支援の目的が紹介されました。
組合員訪問が主で、①健康等に不安がないか、②被害状況はどうか、③行政などから必要な情報は入っているか、等を聞きながら困っていることの掘り起こしが目的でした。
市内は橙色の瓦屋根(赤色瓦というらしい)が有名ですが、ブルーシートで覆われた住宅が点在していました。

午前はA地区13件を回りました。
比較的被害は少なく、一部損壊程度で若い人の力を借りて片付けができていました。
先行して鳥取医療生協から安否確認の電話が入っており、訪問も順調に進みました。
瓦が落ちてしまったお宅は、直そうにも年金暮らしはお金も貸してくれないので目途が立たないとおっしゃっていました。
岡山からの支援物資の湿布を提供すると喜ばれました。

お昼は組合員さん手作りのカレーライスがふるまわれ、この地震で落ちてしまい出荷できなくなった梨の差し入れがありがたかったです。

dsc07837午後は、F地域の10件を回りました。
最後のお宅(90歳代男性独居)が印象的でした。
玄関口で5分待って引き上げるかを相談していた時にやっと出て来られ、玄関口から見える室内は、地震で落ちてきたモノが散乱しており、足の踏み場がありませんでした。訪問の趣旨を説明し、「お困りごとは?」と聞くと片付けをしてほしいとの訴えがありました。
健康状態はよいが、膝が痛いこと、お子さんたちは遠方におられて頼れず、市やボランティアセンターに電話したけどいつ行けるか分からないとの返答だったとのこと。
片付けは今日は無理なことを伝え、後日医療生協のボランティアが来ることに同意してもらいました。
日常生活の困難も見受けられ、どんな社会サービスを受けているかもとても気になり、対策本部へ報告し、引き継ぎました。
dsc0783811/4付けの現地ニュースで、私たちが掘り起こしたお宅へ片づけボランティアが入ったこと、「とても助かった」「組合員でよかった」と住人に感謝されたことが紹介されており、医療生協のネットワークが活きたことにとても感激しました。

自分一人では支援行動しにくいのですが、民医連・医療生協のネットワークで、小さな声を拾い、答えていくことができて良かったと感じました。
また、余震が続く中受け入れてくれた鳥取医療生協の職員、組合員には感謝です。」

今回の地震では、住宅被害は10649棟にのぼり、現在でも149名の方が避難しておられます。
今後も「震災関連死は生ませない」と、連日現地で奮闘している鳥取医療生協のスタッフを支援していきたいと思います。

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