ホスピス緩和ケア病棟入院中のAさんは、動けるようになりたいとリハビリを希望されて医師より依頼があり介入させていただくようになりました。
手足を一緒に動かしたり座ったり、立ったりするリハビリをしていました。
すごく遠慮される方ですが、唯一リハビリがお休みの日は自分の気持ちを看護師にさんに表出され、悲しそうにされていました。
カルテを見ると食事が全く取れずしんどそうな印象でしたが、リハビリの時は表情良く、色々なお話をしながらリハビリを一生懸命されていて、無理しなくていいですよと伝えるほど頑張られていました。
そうは言ってもリハビリの後はやはり少ししんどそうだったのですが、私には気を使ってか「大丈夫」としか言われないので、なぜリハビリをそんなに頑張っているのか、無理していないか看護師さんがAさんに日常会話の中で聞いてくれました。
質問の答えは「リハビリをすると心も身体が元気になる」との答えだったそうです。
「私は家に帰りたい」や「動けるようになりたい」などの返答が来ると思っていたので驚きました。
あれだけ、体力的にしんどそうなのにリハビリをすると元気になると言って頂けて、こちらの方が温かい物を頂きました。
私は開設当初からチームでの関わりを大切にしていて、リハビリだけでの個人介入とならないよう、入院目標や本人様やご家族様の主訴なども共有しチーム皆で同じ所を目指せるようにすることを目標に介入しています。
これからもリハビリで少しでも心や身体が軽くなっていただけるよう、自分の心にも余裕を持ち、トータルペインを評価しながら、それぞれの患者様に応じたケアを提供できるように頑張っていきたいと思います。
(写真と本文は関係ありません)