当院には認知症ケアチームがあります。
医師・看護師・作業療法士などの職種で会議を開き、入院や外来の患者様の状況について情報を共有して適切な対応方法を検討し担当者へ助言しています。
2020年には認知症看護パンフレットを作成し退院時のご家族への指導に活用しています。
また認知症ケアチームが中心となって年2回学習会を行っています。
先日、看護職員対象に認知症ケアの学習会を開催し、30名の参加がありました。
今回のテーマは「認知症の方の行動・心理状況(BPSD)」についてでした。
私たち医療者が問題と捉える様々な行動の奥にある「患者さんの意思」を汲み取れるように、
・尊厳を守る姿勢や言葉で表現できないときにも分かろうとする努力を怠らない
・患者さんができることを多く見つけて関わる
・急がせない
・患者さんのペースに合わせる
・体調管理や環境への配慮、 などを学びました。
参加した職員の感想交流では、
・介護パンフレットを活用して退院前にご家族に説明したところ、とても安心され「これで受け入れできそうです」と言ってもらえた
・夜に叫んでしまう患者さんに制止せずに共感し、側でよりそう姿勢をすることで穏やかな表情をされた
・若年性アルツハイマー型認知症と診断され、自らその体験をもとに本を書き映画にもなった方の講演で、その方は「当事者の声をきちんと聞いてほしい」、「家族の困りごとは聞くが当事者には聞いてくれない」、「できることを奪わないでほしい、自分のことは自分で決めさせてほしい」、「認知症になっても安心して過ごせる社会にしたい」と思って講演活動をしているというお話を聞いて深い学びを得た
など様々な話が出され、学びの多い学習会となりました。
学習会終了後、クリニカルラダーの修了表彰が総看護師長よりされました。
部会に参加できなかった方は職場内で表彰し、みんなで頑張りを称えあいました。