少し前の話ですが、路上生活を余儀なくされていた方が入院されてきました。
あまり人と接していなかったためか、最初は看護師に心を開いていただけず、お食事も食べずに動かない状態でした。
病棟のお月見会の日、お風呂に入り、髭を剃ってもらってさっぱりとしたところでお月見会にお誘いしたところ、参加していただくことができました。
するとコーヒーを2杯お代わりし、お菓子をおいしそうに食べて喜んでいただいたそうです。
他の患者様の会話も楽しんでいたようでした。
その夜から人が変ったように、ご自分からデイルームで食事をされるようになり、トイレにも行けるようになりました。
この患者様はおひとりで生活し、病気になってもひとりで苦しみ、救急車で運ばれるまでとてもつらかったと思います。
入院して症状はよくなられていましたが、お月見会が患者様の心も暖かくするきっかけになったようでした。
そんな患者様の様子を見て、看護師の心もあったかくなりました。
(写真はお月見会の様子です。登場する患者様とは関係ありません。)