緩和ケア病棟に入院される患者様は、がん疾患のため予想以上に急速に病状が進行するため、予想に反する早い変化に戸惑われるご家族も少なくありません。
患者様やご家族が残された時間に何を大切にしてどのように過ごしたいかを知り、希望に添ってできる限りケアをさせていただいていますが、患者様やご家族の希望や思いは日々変化します。
その都度必要に応じたケアを提供するためにも実際に患者様とご家族が対面し、医療者が直接話しをする機会をできるだけ設けることは必要だと感じています。
新型コロナウイルス感染症の感染対策によりほとんどの入院施設をもつ近隣の病院や施設では面会禁止になっており、入院中どのように過ごされているのか心配しているご家族も多いのではないでしょうか。
緩和ケア病棟のラウンジ
緩和ケア病棟では面会禁止ではなく、一定の条件のもと面会を許可させていただいています。
短時間の面会で十分な時間会うことはできませんが、ご家族からは「コロナ禍で面会禁止が多い中、面会ができてありがたかったです」「時間は限られていましたが、よくしてもらったと感じています」と言っていただいています。
一方で、ご家族にとって患者様と過ごす時間はとても貴重なため、「もっと長い時間面会させてほしい」「面会したい人が他にも沢山いるので許可してほしい」という声もいただいています。
しかし、院内感染がおこれば緩和ケア病棟でも面会を全面禁止しなければならない状況になります。
そうならないためにも、県内の感染状況を考慮しながら感染リスクと患者様やご家族のニーズの変化に応じた面会の方法について日々見直しを行い、患者様やご家族にも感染対策についてご理解していただきながら、面会可能な環境を続けていけたらと思います。
早くコロナウイルス感染症が終息し、平和な日常が戻ってくることを願っています。
