緩和ケア病棟では遺族会「すずらんのつどい」を毎年開催していました。
「すずらんのつどい」は、ご家族と私達医療スタッフやボランティアの方々で集まり、大切な方を亡くされたご家族が、病気を発症してから現在までの想いを語るなど、同じ境遇のご家族と交流をもつことで悲しみを和らげ生きていく力を取り戻す機会になっていました。
しかし、コロナ禍で2年続けて開催することが出来ず、昨年はご遺族宛てに病棟医師と看護師からお手紙を送らせて頂きました。
手紙を読んだご遺族からは、
「お手紙に癒され皆様の優しく明るい顔を思いだし幸せな気持ちになりました。」
「皆様の支えがあり最期まで妻の旅立ちを見送ることができました。感謝いたします。」
「趣味の刺繍と卓球に復帰し仲間に救われ楽しんでいます。これからも前向きにがんばって過ごします。」
「淋しいけれど前向きに過ごしています。病棟で映してくれた主人の写真をながめて生活しています。」など、お礼や感謝の言葉、近況を知らせるお返事が数多く寄せられました。
病棟スタッフは、いただいたお手紙から、ご家族の皆様がご自分のペースで少しずつ前に向かわれている様子を知ることができ、安心できたと同時に日々の看護での励みにつながっています。
すずらんの花言葉は「幸福の再来」です。
ご家族の皆様が悲しみを乗り越え前を向いて歩んでいくことができますよう心よりお祈り申し上げます。