「最期の時を輝かせる」

あったかい看護

先日、看護学生さんとの学習会で、当院ホスピス緩和ケア病棟で亡くなられたご遺族からお話をお聴きする機会がありました。

亡くなられたのは義理のお父様で、お嫁様の立場としてお話しをしていただきました。

呼吸困難をどうにかしてほしいと、緩和ケア相談外来当日に緊急入院されたA様。

入院当初の目標は「亡くなった妻の1周忌に参加すること」でした。

しかし症状の緩和が当時は思わしくなく「このまま参加してもみんなに迷惑をかける」と法要の参加を断念されました。

法要当日、参加できなかった想いを看護師に語ったA様に、看護師は参加者へのメッセージをFAXで送ることを提案しました。

A様が一生懸命書かれたメッセージは法要の場で読み上げられ、参加者が喜んでいたことがお嫁様により電話で報告され、看護師はA様と一緒に喜びました。

その後体調が改善したA様。

ご家族は自宅で取れたものをジュースにして持参する等献身的にA様のお世話をし、A様は色々な想いをご家族に伝えられました。

その合間で何回か笑顔での家族写真を撮っていくうちに、「本当にここに来てよかった。決めた。わしはここで逝く。遺影を撮るから数珠と袈裟を持ってきてくれ」と言われました。

その時の1枚がこの写真で、Aさんが亡くなられた時の家族写真と共にご仏壇に飾られているそうです。(ご許可をいただき掲載しています)

お嫁様は、「お義父さんは、緩和ケア病棟に転医して生きる力を蘇らせてもらえた。家族への想いはすべて伝え、やりたいこともしてきた自分の人生に満足していた。緩和ケア病棟で最期の時を輝かせいただいた」と語ってくださいました。

また看護学生へのエールとして、「ケアする側のケアもして自分を労ってください。ダメな自分も含めて人生の最後に〇(まる)がつけられる生き方だったと思えるように。そうすると人を労うことができると思います」とメッセージを贈ってくださいました。

ご遺族からのお話はとても学びの多い内容で、A様とお嫁様に心から感謝いたします
貴重なお時間を本当にありがとうございました。

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