難病患者地域支援ネットワーク研修会でお話させていただきました。

2月18日に難病患者地域支援ネットワーク研修会に、講師として原田先生と出席しました。保健師、訪問看護師、MSW、介護支援専門員等約60名が参加されていました。

神経難病等は原因が解明されておらず、治療方針が確立していないため、診断と共に多職種チームによる苦しみを緩和するためのケアが求められていることから「神経難病患者・家族との関わりについて~緩和ケア~」のテーマで研修会が開催されました。

私に依頼いただいた内容は「緩和ケアとはと緩和ケア病棟のチームケア」についてでした。

当日は「緩和ケアとは」では、早期からの緩和ケアと4つの側面からのアセスメントやアプローチについてケースを用いてお伝えしました。そして、緩和ケア=スピリチュアルケアであろうと援助的コミュニケーションについても触れさせて頂きました。

「緩和ケア病棟のチームケア」では、多職種がどのように緩和ケアに携わっているか、またチームケアで最も大切にしている日頃のカンファレンスの様子や内容を紹介しました。

原田先生は、訪問診療における実際の患者さんの症状コントロールについて講演されました。

医療依存度の高い患者の療養先は限られており、自宅療養についても介護者が長く介護生活を続けられるための支援環境(レスパイト入院やショートステイなど)が整っていない香川の現状を知ることができました。

研修終了後も、福祉事務所の保健師さんは難病患者の諸手続きを行う初回面談のとき、どのように心の支援をしていけば良いかの質問や早期からの緩和ケアが難病患者にも必要であることを話してくださいました。

病院勤務の看護師さんは、ゆっくり関わりたいが多くの難病患者がいるなか業務に追われ効果的なコミュニケーションがとれないことに苦しみを感じておられました。

普段の業務を業務と思えば業務だし、患者に必要なケアと思えばケアを行いながらのコミュニケーションは、改めて患者の話を聴こうと時間を設けなくても効果的なコミュニケーションとなっていることをお伝えしました。

緩和ケアは現在がん、後天性免疫症候群が対象疾患となっていますが、やはりどのような疾患でおいても死を感じる患者と家族そして関わる職種に必要なケアであり、知識や技術であると実感しました。

ある保健師さんは、職場で今回の講演についてお話をしてくださったようです。職員から湧くスピリチュアルケアの疑問にお答えする形で、メールのやり取りをしています。緩和ケアやスピリチュアルケアに関心を持つ仲間が増え、とても嬉しく今回の講師をお受けして本当によかったなと思っています。

http://www.pref.kagawa.lg.jp/kenkosomu/nanbyo/network.shtml

緩和ケア認定看護師 山本亜紀

コメント

  1. aki より:

    向日葵さま

    コメントありがとうございます。
    パッチ・アダムスのように立派なことをまだまだ言えるほど看護師としても人としても成長できていませんが、緩和ケアやスピリチュアルケアが疾患や環境に影響されず受けられる時代が来たらいいなといつも思っています。
    今回の講演は、緩和ケアの普及活動に少し貢献できたかなと私自身も実のある時間でした。

    緩和ケア病棟のお雛様は、来年まで静かに眠れるよう本日(3/4)床に就かれました。
    独身スタッフは、早く片づけなきゃ!と焦っていました(笑)

  2. 向日葵 より:

    山本様

    おはようございます。

    『緩和ケア』という文字を見ると

    私は、パッチアダムスの言葉と、渡辺美里の伸びやかな歌声を思い出します。

    詳しいご報告をありがとうございます。

    今日は、お雛祭りですね。いくつになっても
    お雛様の前に座ると、うれしい気持ちになります。

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