診療所の外出支援

あったかい看護

善通寺診療所で、高齢者の方の外出支援を行ったという報告が届いたのでご紹介します。

「Aさんは毎日診療所と自宅との往復だけの生活でした。

Aさんとの話の中で『わしはB町の生まれじゃ、そこにわしの同級生Cさんがたった一人生き残っている。』という情報が得られ、Cさんに会いにいこうということになりました。

Aさんの体調と職員の勤務体制の都合の合う日に予定を立て、事務1人、看護師2人で外出支援を行いました。

高速でB町までは30分で行き着き、Cさんの所までは30分程でたどり着けるはずだったのですが、インターを降りてから1時間ほど道に迷ってしまいました。

Aさんは昔と比べ道路の雰囲気が変わりすぎて、Cさんの家が分からない事がおかしかったみたいで笑っていましたが、なんとか現地の人に聞きながらCさんの家にたどり着きました。

Cさんは『よう来てくれた』と感無量の様子で、お互い涙ながらに懐かしい話やら戦後の話やらおもしろそうに話していました。

Cさんの住むところは海抜540mの山の中で、『こんなへき地に住んでたら誰も会いには来てくれない。本当にAさんに会えてうれしい。』とCさんは笑顔で言ってくれました。

最後に記念撮影をして、『また、Aさんを連れて会いに来ますね』と伝えて帰路に就きました。」

回の企画をした看護師は、当院で卒後研修を受けてから診療所へ異動した看護師です。

これまでにも診療所で結婚式をあげたりと、周囲の温かいサポートを受けて患者様のために色々なことをしてきました。

今回の外出支援も、診療所のスタッフが手作りの毛糸のたわしを販売して資金にあててくれました。

結婚して子育てをしながら頑張る彼女の、温かくて斬新な発想を誇りに思うし尊敬します。

これからも支えてくれる診療所スタッフとともに、患者様や地域のために頑張ってほしいと思います。

 

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