よろこびを共有できるとき

病状から、経管栄養を余儀なくされた患者様がいました。

その患者様は、若い時からいちご作りをご主人と熱心にされてきました。

「もういちごは食べさせてやれんのやなぁ」とご主人。

それを聞いた看護師は、「ジュースにして管から入れてあげましょう」と提案しました。

翌日ご主人が「作ってきたで」と準備してきたいちごジュースを取り出すと、あたり一面がいちごの甘い香りでいっぱいになりました。

栄養用のシリンジに入れて「いちごジュースですよ」と看護師が声をかけ注入すると、普段意思を表現できない患者様が何とも言えない表情になり口をモグモグさせたそうです。

それを見たご主人は大喜びで、その姿を見た看護師もうれしくて、「よかったねぇ」と感動を分かち合いました。

小さなよろこびを周囲の方と共有できた時、そこには感動が生まれます。

こんな時間を大切にするためにも、五感に働きかけた看護を今後も続けていきたいと思います。

コメント

  1. yoshihara より:

    向日葵さんへ

    ステキなことを教えていただいて、ありがとうございます。
    今がんで頑張っている方にとって、最高の応援メッセージですね。

    また、こころが豊かになりました。

    患者さまへ「わたしたちがそばいますよ」と自信をもって語れるよう、頑張りたいと思います。

  2. 向日葵 より:

    こんばんは

    お仕事お疲れさまです。

    昨日、「がんと上手につきあおう」という講演会に行ってきました。

    私の心に一番残った言葉は

    「残念ながら、がんの中には治癒しないものもあります。でも、克服する事はできる。自分が自分らしく有り続ける。それが、がんを克服するという事です。医療を信頼して下さい。私達が、そばにいます。」

    あ、私が探していた答えのひとつだ…と思った瞬間。
    涙が止まらなくなりました。
    ふと、隣を見ると
    一緒に行った患者仲間も
    ハンカチを目にあてていました。

    また、がんばろうと思いました。

    Yoshiharaさん…

    患者さん達に病気を
    克服させてあげて下さいね。

  3. yoshihara より:

    希望さん
    コメントありがとうございました。

    本当に、こころが温かくなるエピソードでした。
    小さなよろこびでも、共有できるご家族や仲間がいると感動が何倍にもなります。

    こうして、次の看護へのエネルギーをもらうことができることが本当にありがたいです。

  4. 希望 より:

    胸があったかくなりました。
    患者さんやご家族の気持ちに寄り添えるってほんとに素敵なことですね。

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