ホスピス緩和ケア病棟で亡くなられた遺族の方を対象に、第1回目の遺族会が開催されました。
その名も「すずらんのつどい」。
由来は、すずらんの花言葉が「幸せの再来」だからだそうです。
ご遺族18名、スタッフ21名の参加で、4グループに分かれて自己紹介を行い、イメージゲームで緊張をほぐした後で茶話会を行いました。
その中で個人への思いや入院中に心に残っていること、現在までの思いの変化、スタッフへの要望などを自由に語っていただきました。
ホスピス緩和ケア病棟に入院してよかったと言っていただける方や、悲しみがまだ癒えずに「病院の前を通るのはつらいけど、スタッフの方の顔が見たくて」と言っていただける方など様々でした。
「泣くつもりはなかったが、泣いてしまった。葬式の時から2回目や」と言われた男性もおいでました。
お母様を亡くされた後にご親族を一般病院で亡くされ、治療の中でつらそうに亡くなられる姿と穏やかだったお母様の最期を比較されて、「こんなふうに最期を迎えるのはつらいと思った」と話して下さいました。
プライマリーでなかった看護師にも「あなたのことはよく知っている」と言われたご家族がおいでたそうです。
話を聞くと、イベントの時にその看護師と一緒に撮った患者様の笑顔の写真を職員が引き延ばしてプレゼントし、病室に飾っていたものを現在も遺影の横に飾っていることを話して下さいました。
またスタッフから見ると、入院中は信頼関係が築けていなかったのではないかと思われていたご家族からも、「入院してよかった」と言っていただいたそうです。
スタッフもお話を聞きながら当時を思い出して、ほぼ全員が泣いてしまいました。
「幸せな仕事をしているなぁと思った」と感想を述べる看護師もいました。
その後入院中の故人の写真を上映し、お見送りの時に写真とお花がプレゼントされました。
今回の「すずらんのつどい」が、少しでもご遺族のグリーフワークにつながることを心から願います。
また、スタッフにとっても節目になり元気をもらえた会になったのではないかと思いました。
企画運営された実行委員のみなさん、本当にお疲れ様でした。