職員全体会議で、高知医療生協の潮江診療所の岡村事務長さんをお招きして、無料低額診療の学習会を開きました。
無料低額診療事業は、低所得の患者様に5割減免の低額、もしくは10割減免の無料で診療を行うものです。
減免した金額は公的な補助はなく、病院の持ち出しになります。
当院も加盟している民主医療機関連合会は、「いつでもどこでもだれでも」安心して医療を受けられるという「無差別平等の医療」の実施を理念に掲げており、無低診はその実践のひとつになります。
潮江診療所は、昨年10月からこの事業に取り組んでおられ、今年の8月で50件の利用者がおいでたそうです。
中には悲惨な症例が多く、マスコミで潮江診療所の取り組みを知り、受診した時にはかなり重篤な状態だったが命を取り留め、「診療所のことを知らなかったら、一家心中をするところだった」という方も。
社会のひどい貧困状態も紹介されました。
しかし、今では命を守るネットワークが学校や保健所、福祉事務所など地域に広がっているそうです。
当院でも無低診の実施を今年度の病院目標に掲げており、学習会に参加した若い職員は、
「ひどい実態に胸が痛んだ」「少しでも医療にかかれる人を作るために賛成」という感想を述べている人もいました。
これから、私たちができる「いのちを守る運動」を職員や組合員さんと一緒に考えていきたいと思います。