先日、法人全体の第22回看護介護活動研究交流集会が開かれました。
毎年看護と介護の各職場から学術委員が選出され、研究計画書を立てて半年間研究を行います。
今年は、事例研究が10演題、量的研究が13演題発表されました。
理論を用いての検証だったり、患者様に寄り添った視点での研究だったりと、毎年研究の質の向上が図られているなーと感じます。
看護研究指導者養成講座を受講した学術委員会事務局5名が、8か月間丁寧な指導をしてくれたおかげです。
もちろん、研究と当日の運営と両方をしなければならない学術委員の素晴らしい頑張りは、言うまでもありません。
そして2年間にわたり、看護研究の指導をしてくださった現岡山県立大学の佐々木純子准教授に心から感謝したいと思います。
記念講演では、公益社団法人北海道勤労者医療協会の加地看護部長さんに、「私たちはなぜ健康権に取り組むのか」というテーマでご講演していただきました。
科学としてとらえる健康権の考え方や健康の社会的決定要因について、看護現場の事例からどのように研修を重ねてその患者様の置かれている現状が起こったのかを考えられる看護師の育成に努めてこられたのかをお話ししていただくことができました。
事例研究の中でも困難事例が発表されていましたが、健康権が基本的人権だと認知されていないと感じるケースがたくさんあります。
これから一層、健康権の視点で困難を抱えておられる患者様と向き合い、その理由・原因を解明し共感・共有することを大事にしていきたいと思いました。
そして私たちの大切にしている看護を「伝承」ではなく、「実践の科学」として構築していかなければならないと感じました。