その人らしく過ごしていただくために

あったかい看護

「緩和ケア日記」

心に残っている患者様とのエピソードをご紹介します。

入院生活が長くなり外出ができる状態ではなくなってきた患者様がおられました。
家族様は「桜が見たいと言っていた。桜の時期に栗林公園にでも外出させてもらいたいと思っていたんだけどな」と辛そうに嘆かれました。
その言葉を聞いた看護師は、「何かできることは」と考え雰囲気だけでも桜を感じてもらいたいと、部屋の壁面に沢山の桜の写真を飾りました。
その桜の写真を見た患者様と家族様は大変喜ばれました。
それだけではなく河津桜の提供者が現れ、実物の河津桜を生けた部屋でご家族と過ごすことができました。

多くの看護師が今できることを考え、患者様や家族様の笑顔が見られたことに心が温まりました。

外出ができない状況になっても、ベッドごとラウンジへ出て栗林公園や紫雲山の景色を眺めることができます。
景色が変われば、気分転換になりかき氷やシャーベットなど口当たりの良い物を摂取できる患者様もおられます。

現在、ホスピス緩和ケア病棟では入院時に申請登録いただいた3名の方に限り、1日1回30分の面会が許可されています。
面会されているときの患者様やご家族様の笑顔を見ると、私達も心和みます。

また、ホスピス緩和ケア病棟では大切にされているペットの面会も可能です。
ゲージに入れる大きさのペットに限られるなどの注意点もございますので、希望時は看護師にご相談ください。

今後も患者様や家族様の笑顔が見られるように、多職種で今できることを考えながら関わり、「その人らしく」過ごせるケアを提供して参ります。

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