震災支援報告③

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今回は、5月5日から8日まで第6次の熊本震災支援に参加していた看護師2名のFBのレポートを、許可を得て転載したいと思います。

まずはナースマンの報告です。
「1日目は熊本市と益城町から近い菊陽町にある病院へ配属されました。支援内容は、要請のあった家に向かい片付けを手伝うというもの。 伺ったお宅は高齢夫婦の二人暮らし。つい二日前に避難所から戻ってきたばかりで、片付けを始めたが奥さんの足が悪く、旦那さんの負担がとても大きく疲れが出ているというものでした。家屋は一見すると無事なのですが、屋根にはブルーシートがかかり、数日前の雨では雨漏りが酷かったとのことでした。 メインの作業は崩れたブロック塀の片付け。地道にバラバラになったブロックを拾い、車に積み込んで一時的な廃棄場へ運びます。廃棄場では見上げるほどの廃棄物の山ができていました。作業している間にも次々と被災者の方が瓦礫や壊れた家財道具を持ち込んできます。真新しい家具や家電製品、子どもが使っていたであろう玩具やぬいぐるみなど、大切な思い出の詰まったものが、ゴミの山と化している光景に言葉が出ませんでした。 午前中に、車で益城町の視察に行きました。ある被災者の方が「ゴジラが通った後みたい」と言っていましたが、まさにそんな感じ。家々の屋根はブルーシートだらけ、玄関には瓦礫の山、古い日本家屋は軒並み潰れていました。
2日目は精神科の病棟支援でした。学生の実習以来の精神科でちょっと緊張しましたが、病棟スタッフの皆さんがとても暖かく受け入れてくれて嬉しかったです。見守りレベルの入浴介助やオムツ交換、食事介助など求められた仕事は全てこなしました。職員さんとたくさん話をする機会があってとても貴重な体験になりました。 みなさん不安で眠れない夜を過ごしながらも家庭と職場を守っていて、本当に大変な生活をされています」

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二人目は摂食嚥下認定ナースで、くわみず病医院の病棟で患者様を受け持たせていただきました。
「初めて操作する電子カルテなので、情報がイマイチ取れていないのですが…検温とかお話を聞かせていただいたりしました。お昼の時は、チョット最近むせて…と言われる方がいたので食事介助に入らせていただきました。ちゃんと支援になっていないだろうに…みなさん受け入れ温かく、感謝です。皆さん被災して、体調を壊す職員さんや患者さんもある中で、香川から来たことに感謝の言葉をたくさん伝えてくれました。物資、金銭の支援だけでなく、心はひとつという心の支援が励みになるとのことでした。 東日本の震災の教訓から、職員を守ること、メンタル東日本の震災の教訓から、職員を守ること、メンタルヘルスに力を入れて活動されています。支援に来るスタッフにもメンタルヘルス対策がなされ、朝のラジオ体操に始まり、銭湯入浴券、最終日にもゆっくり温泉でクールダウンと、温かく企画がされていました。
今日の勤務終わりに余震の震源地となった益城町に視察に行きました。病院周囲では通常の生活が戻りつつあるにも関わらず、益城町はまだ非日常でした。全半壊の建物が並び、心が痛みます…きれいな日本家屋が思い出もろとも崩れてしまっていました。全半壊の家に義援金20万。足りないですね。全半壊の益城町を見ると、新たな生活への意欲を失ったと言ってしまわれる方々の気持ちもわかります。それでも、来てくれてありがとう、頑張りますと言ってくださる皆さん。支援は継続していかないとダメですね。」

13178878_1698631690402739_8051399534735469582_n今日で熊本地震発生から1ケ月が経ちました。
いまだに余震は起こり続け、1万人余りの方が避難生活を送っている状況です。

写真は熊本の新聞。ブルーシートで覆われた全半壊の家屋がものすごい数だとわかります。

このGWまでに全国の民医連施設から500人以上の職員が支援に入り、それぞれの専門性を活かして支援を行いました。
今回参加したふたりも同じ支援グループの方々と仲良くなり、民医連のもつ連帯のちからを肌で感じてきたようです。

支援に参加したスタッフが述べているように、今後も息の長い支援が必要です。
これからもできる支援を続けていきます。

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